「ハナは半開き」

  今は、あれほど咲き誇った桜もスッカリ

散ってしまいましたが、桜といえば、中国古典に、

「花は半開きを看る」という一文があります。

  これは、「満開に咲き乱れている花は

確かにきれいだが、すぐに見飽きてしまう。

だから、満開よりも五分咲きぐらいの方に、

かえって花の風情があるのだ」という意味だ

そうです。

 確かに、満ち足りた状態というのは、だれでも

願うところではあります。

然し、「満ち足りた状態には、必ずいつかは

終わりが来る」というのもまた他面の真実です。

 だから、満ち足りていることが、果たして

「幸せなことなのかどうか」については、その人の

人生観によって「幸せだったり」、「幸せでは

なかったり」と感じるのかもしれません。