育児休業の分割取得

育児・介護休業法の改正・施行は、平成28年・平成29年と連続してあったので、当面の間は改正されないのではないかと思われていましたが、現在、内閣府で開催されている「少子化克服戦略会議」において、育児休業の分割取得等を盛り込んだ提言が出てくる予定となっています。提言を受けて、厚生労働省で育児休業の取得状況の調査を
開始し、詳細な制度設計に着手する見込みです。
政府としては未だ案段階ではあるものの、
現状1回しか取ることができない育児休業を、
分割して取得できる検討に入りました。
これは男性の育児休業の取得率が5%程度と
低いため、使い勝手を良くして取得率の向上を
目指し、ひいては出産・育児にかかる女性の
負担を軽減して少子化対策を加速させることが
狙いです。
2019年度にも関連法を改正する予定とのことです。

育児休業は育児・介護休業法に基づいた休業で、
雇用保険に加入している労働者には雇用保険
から給付金が支払われますが、ただ、最大3回
まで分割が可能な介護休業と異なり、育児休業は
現状1回しか取得できません。
分割して取得できるようになれば、1週間といった
短期間の休みでも気軽に取りやすくなると
見込んでいます。更に、労働者が1時間単位で
有給休暇を取得しやすくする対策も併せて
検討する予定です。また、働く世帯などが早朝や
夜間でも子どもを見てもらえるようベビーシッターの
負担軽減の検討も進めるとのことです。
然し乍ら、これらの改革案が実行に移されると
諸規則の改定は勿論のこと、休業中の仕事の
割振りや休業管理など企業の負担はかなりの
増加が予想されます。

(2018年8月25日)