Q&A

役員に就任した場合の労働保険上の手続について

  •  当社の部長が今度取締役へ昇格しました。その場合、労働保険への加入問題はどう解釈すれば良いのでしょうか?
  •  原則として、会社の役員などの地位にある人は労働保険(労災保険と雇用保険)の被保険者にはなれません。然し乍ら、役員ではあるけれども労働者性のある者は被保険者になれることがあります。労働者性の高低によって下記の3つのパターンがありますので、それぞれについて説明しましょう。
     ① 役員とは名ばかりで実質は何ら普通の従業員と違わない場合、
     ② 役員としての部分と労働者としての部分の両方がある場合、
     ③ 実質役員であり、労働者性の無い場合、
    ①の場合労働保険の被保険者となれますので資格喪失などの手続きは要りませんが、「取締役等兼務役員の被保険者資格取得申請書」を提出して、役員ではあるが従業員と何ら変わらないということを認めてもらう手続きをしておかなければなりません。
    ③の場合は取締役となった日に資格を喪失していますので、資格喪失の手続きと労働保険料の還付請求をしなければいけません。ただし、還付の時効は2年なので残念ながらそれ以前のものは還付できません。また、本人が負担していた雇用保険料を本人に返還しなければなりません。
    ②の場合は、「取締役等兼務役員の被保険者資格取得申請書」を提出し、労働者としての部分(労務賃金)と役員としての部分(役員報酬)を分け、役員報酬の部分に関して還付請求をします。今後は労務賃金の部分にのみ労働保険料が掛かってきますので、注意が必要です。尚、③の場合は労災保険で補償されなくなりますので、労災保険に特別加入されることをお勧めします。
(2005年4月)