「職務内容」等限定正社員

先日、内閣府の「経済社会構造に関する有識者会議」から、
「人材の育成・活用」や「働き方の見直し」に関する提言(報告書)
が発表されました。
この会議のメンバーは大学教授を中心に構成されており、
「経済社会に関する基本認識、政策、制度、規範等の在り方について、
有識者の意見を聴取し、経済財政政策の企画及び立案並びに総合調整に資
すること」を目的として、平成23年8月に設置されています。

今回の報告書では、「経済社会の成長の最大の源泉は、人的資源である」
と位置づけ、様々な提言がなされました。
この報告書の中で注目すべきは、「職務内容、労働時間、勤務場所などを
限定した正社員」を認めて行こうではないか、と提言している点です。
近年は非正規雇用社員の比率が増大し、人的資源の形成・活用に問題が
生じてきている状況の中、今後は「雇用の安定化」の仕組みを整備
していく必要があるとし、「正規雇用」「非正規雇用」といった
二元的な雇用機会だけではなく、より多元的な働き方も提供していく
ことが望ましいとしています。
そして、「正社員としての雇用の安定性を一定程度確保しつつ
ワークライフバランスが確保できるような、残業なしの働き方や
短時間正社員、職種限定正社員など、多元的な無期雇用形態を個人の
選択により可能にすること」などが必要だと結論づけています。
現行では、何らかの理由で「職務内容」、「労働時間」、「勤務場所」
を限定して働きたい社員の多くは非正規社員となっているケースが多く、
「限定的に働きたい」という人が正社員として働くことは難しく
なっています。
しかし、これらのニーズに社会全体で応えていくことにより、多様な人材
が安定的に働くことができるようになり、結果として企業に利益を
もたらすことが、理想的な雇用のあり方と言えるのではないでしょうか。

(2013年5月1日)