国民健康保険組合への補助金

政府は、2011年度予算において国民健康保険組合(国保組合)向けの
補助金を減らす検討に入ったそうですが、これにはどのような理由が
あるのでしょうか?
その前に、一体国保組合とはどのような組織なのでしょうか?

国保組合とは、自営業者などが同業者でつくる健康保険のことで、医師、
薬剤師、土木建築、弁護士などの団体が都道府県ごとに設置しており、
現在、165の組合があるそうです。
業種別に組織された国保組合は政治力が非常に強く、その政治力ゆえに、
改革がされにくかったのですが、今般、財務省と厚労省が予算の無駄遣い
を洗い出す中で、とうとうその改革も議案に上がってきたとのことのようです。

健康保険には、主に中小企業のサラリーマンが加入する「協会けんぽ」や、
大企業のサラリーマンが中心の「健康保険組合」、自営業者などが加入する
「市町村国民健康保険」などがありますが、いずれも医療費の3割の自己負担
が原則となっています。
しかし、国保組合の多くは、手厚いサービスで「高福祉」となっているようです。
一方、保険料負担は、所得の多少にかかわらず定額負担にしている国保組合
が約9割だそうです。これを他の健康保険と同様に所得に応じた保険料負担
にすると、かなりの保険料増収が見込まれ、医師や歯科医師、土木建築に
おける国保組合においては、自己の保険料収入で医療費支出が賄えるように
なり、国からの補助金をなくしても単独で運営できることとなるとのことです。

その他の国保組合でも、補助金は不要とまでは言えないとしても、過大なもの
であると考えられています。
政府は、現在の国保組合のように特定の人だけが少ない負担で手厚い
サービスを受けられる仕組みを改め、補助金削減を図っていく方針との
ことです。
昨今、消費税率引上げの議論が活発化しつつありますが、その前に、
特定業種の既得権益にどこまで手をつけることができるのか、今後一段
とした政府の改革姿勢が問われてくるのではないでしょうか。