ストレスチェックと産業医

改正労働安全衛生法で定められた「ストレスチェック
の義務化」が、今年12月1日より施行されます。
労働者数50人以上の事業場では来年11月末までに、
最低1回はストレスチェックを実施する必要があります
(労働者数50人未満の事業場は当分の間努力義務)が、
義務化を前に、大きな役割を担う「産業医」に注目
が集まっています。
その理由は、法律でストレスチェックの実施者は
「医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者」
でなければならないとされているからです。
東京経営者協会が今年9月に行った「ストレスチェック
制度に関するアンケート」の結果によると、
ストレスチェック制度の実施体制について、回答した
企業の28.9%が「産業医が実施者を兼務」、25.5%が
「産業医が共同実施者(外部委託)」と回答している
ことからも、産業医に大きな期待が寄せられている
ことがうかがえます。
なお、半数以上の企業がストレスチェック制度実施の
課題として「産業医・外部機関との連携」を挙げて
います。厚生労働省は、11月上旬に、産業医に
関するリーフレット「産業医を選任していますか?
代表者が産業医を兼務していませんか?」を
公開しました。
このリーフレットでは、「常時50人以上の労働者を
使用する事業場においては産業医を選任
しなければならない」こと、「産業医の選任・変更の
際には労働基準監督署に届け出なければならない
」こと、「産業医として法人や事業場の代表者が
選任されている場合は早期に改善すべきである」
こと等が示されています。
産業医を適正に選任していない、または産業医制度
が機能していないケースは非常に多く、ストレス
チェック制度を契機に見直しを図る企業が増える
ものと思われます。
なお、厚生労働省は、産業医の位置付けや役割に
ついて見直す必要性が出てきていることから、
9月下旬より「産業医制度の在り方に関する検討会」
を開催し、必要に応じて法令の改正も念頭に置いた
検討を行う方針を示しています。
将来的には何らかの法改正が行われる可能性が
高いため、今後の動きは弊事務所でも注視して
行く所存です。

(2015年12月1日)