「職場のパワーハラスメント」

厚生労働省の「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議
ワーキング・グループ」においては、職場の「いじめ・嫌がらせ」、
「パワーハラスメント」(パワハラ)について昨年7月から議論
されてきましたが、このたび、問題の予防・解決に向けた提言を
取りまとめ、発表しました。
職場の「いじめ・嫌がらせ」、「パワハラ」は、労働者の尊厳や
人格を侵害する許されない行為であり、早急に予防や解決に
取り組むことが必要と指摘しています。
そして企業は、これらの発生による「職場の生産性の低下」や
「人材の流出」といった損失を防ぐとともに、労働者の仕事に
対する意欲を向上させ、職場の活力を増すために、この問題に
積極的に取り組むことが求められるとしています。
提言は以下の通りです。
◆職場のパワハラをなくすために必要なこと
①企業や労働組合、そして一人ひとりの取組み:
企業や労働組合は、職場のパワハラの概念・行為類型や
ワーキング・グループ報告が示した取組例を参考に取組んでいく
とともに、組織の取組みが形だけのものにならないよう、
職場の一人ひとりにも、それぞれの立場からの取組みを求める。
②トップマネジメントへの期待:
職場のパワハラは組織の活力を削ぐものであることを意識し、
こうした問題が生じない組織文化を育てていくことが必要。
そのためには自らが模範を示しながら、その姿勢を明確に示すなど
の取組みを行うことが必要。
③上司の立場にある方への期待
自らがパワハラをしないことはもちろん、部下にもさせないように
職場を管理し、職場で起こってしまった場合は、その解決に真摯に
取組む事が必要。
④職場の一人ひとりへの期待
互いの価値観などの違いを認め、互いを受け止め、人格を尊重し合い、
互いに理解し協力し合うため、適切にコミュニケーションを行うよう
に努力すること。
また、パワハラを受けた人を孤立させず声を掛け合うなど、互いに
支え合うことが必要。
(2012年5月28日)