- Q&A
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- 退職後に不正発覚した社員への対応は?
- パートを解雇する場合の解雇予告手当は?
- 営業社員の“息抜き”は懲戒処分の対象?
- 主婦の株取引は扶養から外れるの?
- 職種別定年年齢は合法なの?
- 家族手当の支給要件は?
- 代休と振替休日は違うの?
- 有給の前借は出来るの?
- 駐車違反の反則金は個人負担?
- 「雇止め」のトラブル回避に有効な対策は?
- 1年契約社員への有給休暇
- 有給休暇の前借は出来る?
- 会社へ無断のアルバイトは処罰できる?
- 就業規則が無くても解雇できる?
- 契約期間満了前の退職申し出はOKなの?
- 社員の転勤拒否は有効?
- 自宅への持帰り仕事は残業?
- パート社員にも退職金を払わなければ駄目?
- 契約期間満了前の退職申し出に応じるの?
- 合同労組との団交はしないと駄目?
- 配偶者に収入があっても家族手当を受給できる?
- 定期健康診断を受けない社員は処分出来る?
- 試用期間の延長は問題ないの?
- 自宅への持帰り仕事に残業代は必要?
- 前払い退職金に関する社会保険料の取り扱いは?
- 自己破産するとどうなるの?
- 業務成績不振な者を解雇できる?
- 転勤命令を拒否した社員は懲戒できる?
- 社外労働組合からの団交は断れるの?
- 1年契約社員の途中退職は認めなければならないの?
- 退職金を分割で給付できますか?
- 休職者の社会保険料控除はどうするの?
- 退職者の履歴書はいつまで保存するの?
- 就業規則が無くても解雇できる?
- 退職金は何時払えばいいの?
- パート従業員の休憩時間はどうするの?
- 当日の朝の有給申出は有効?
- 派遣労働者は、常用労働者の人数としてカウントする必要があるの?
- 定期健康診断の受信拒否は懲戒できる?
- 居酒屋でのけんかで処分される?
- 減給処分として降格も有効?
- ライバル会社への転職を阻止できるの?
- 社員旅行には参加しなくてはいけないの?
- 外国人を雇うのに問題はないの?
- 有期雇用社員の有給休暇日数はどうするの?
- 接待ゴルフも仕事のうち?
- 外国人従業員を雇う場合の注意点は?
- 給料の締め日、支払日の変更はどうするの?
- 外国人も労災は大丈夫?
- 社員への借金督促へはどのように対処?
Q&A
退職後に不正発覚した社員への対応は?
- 当社では就業規則で、懲戒解雇の場合は「退職金不支給」としていますが、既に退職し、退職金も支給済であった社員の不正(売上金着服)が退職後発覚しました。この場合、改めて懲戒事由を適用し,退職金の返還を求めることは可能しょうか?
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退職金制度を有する企業では,懲戒解雇の場合に退職金の支給制限規定
を設けているのが通常です。
ただ,「解雇」ですから,この規定はその従業員が在職している状態を
前提にしています。就業規則に特段の定めがなければ,「退職」によって
すでに当該企業との雇用関係がなくなっている者に就業規則の適用は
あり得ませんので,退職後に発覚した不正に対して,遡及して
「懲戒解雇に該当していたから,自己都合退職を取り消して懲戒解雇
とする」ということはできません。
では,自己都合退職が受理され退職日を経過して,退職金支給までの間
に懲戒解雇相当事由が発覚した場合はどうでしょうか。
実務上はともかく,このようなケースでもすでに退職によって雇用関係
は終了していますので,懲戒解雇の措置がとられなかった者に
「懲戒解雇に相当する」として,規定外の処分で対応することは
できません。争うのであれば訴訟ということになるでしょう。
在職時であれば当然に懲戒解雇に該当する不正行為が退職後に発覚した
場合に,退職金の全部または一部を不支給とし,支給済みの場合に返還を
求めるためには,就業規則(「退職金規程」)にその旨を規定しておく
ことが第一です。
上記で「規定外の」と述べた部分は,実際の裁判例です。つまり
「会社の就業規則に,懲戒された者に退職金を支給しないとの規定は
あるが,懲戒解雇に相当する事由がある者(退職者)には退職金を支給
しないとの規定はない」という理由で,退職者への不支給が認められ
なかったのです。ただ,だからといって,社会通念上あるいは公序良俗
の観点から,「どう見ても退職金不支給は当然だ」といった事案についても
就業規則に規定がないからといって支払命令が出されるかといえばそうでは
なく,情状により「退職金の請求が権利の濫用である」と判断されることも
あるのです。
以上を踏まえて,懲戒解雇および懲戒解雇相当の者に対する支給制限
や,支給済分の返還を就業規則に明文化する際,また実際の運用の際
は、どのような点に気をつければよいのでしょうか?
ポイントは、「給付制限の内容の吟味」となります。つまり、
「不支給ないし減額措置の対象となる事案が,社会通念上相当で
あると認められる内容であること」が重要だということです。
これは,「とにかく懲戒解雇であれば不支給」ということではなく,
勤続年数や在職中の貢献度をすべて帳消しにするほど悪質な規則
違反であるのか,不支給や減額とのバランスが合理的かどうかに
十分配慮するということです。具体的な規定の仕方などについて、更に詳細を知りたいとの
ご意向がある場合は、弊社までお問合せ下さい。
(2011年5月)