紹介予定派遣

 紹介予定派遣とは、労働者派遣のうち、派遣元事業主が労働者派遣に関する役務の提供の開始前または開始後に、その労働者派遣に係る派遣労働者および派遣先について、 職業安定法その他の法律による許可を受けて、又は届出をして、職業紹介を行い、または行うことを予定して派遣するものをいいます。 企業は最大6月間の雇用を前提に、求職者を一般の派遣社員と同じ待遇で働いてもらいます。派遣期間終了時点で、両者が合意すれば、正社員として採用します。 採用を見送る場合には、企業は求職者に不採用の理由を説明する義務があります。
 2004年3月に改正労働者派遣法が施行され、紹介予定派遣による採用に関して派遣前の事前面接や履歴書の請求が認められました。 一般事務職のほか、営業や技術者など専門職にも、対象職種は広がっています。 紹介予定派遣として働いた後に正社員として雇用される比率は、現在中途採用者で6−7割に達しています。 求職者側のメリットは、正式な就職の前に職場の雰囲気や仕事の内容を十分知ることができることです。 他方、企業側のメリットは、本当に欲しい人材かどうかを見極めたうえで正社員に採用できることです。 正社員採用が決まると企業は派遣会社に手数料を支払います。これは、一般の紹介による手数料(年収の3割程度)よりは割安になります。 日本人材派遣協会が纏めた主要会員117社の成約件数は、2003年度でまだ4,000件弱の規模ですが、前年実績を3割上回っています。
(2004年5月)