派遣労働者も常用労働者の数に入るの?

当社では、本社事業所の人数はパートやアルバイトをいれると45人ですが、派遣社員を入れると50名を超えてしまいます。この場合、全体の人数が50人を超えているので衛生管理者の選任義務があるのでしょうか?それとも自社の社員だけであれば50人を下回っているため、選任の義務はないのでしょうか?
最近は、多くの企業で不況対策としてのリストラが行われており、 事業所単位での社員の人数もかなり増減しているところもある のではないでしょうか。 このような情勢下、衛生管理者の選任など事業所の安全衛生管理体制を 構築していく上では、事業所の労働者の人数がポイントとなるため、 人数を定期的にチェックしておくことが望まれます。 特に、派遣社員を受け入れている場合の安全衛生管理体制の構築に ついては注意する必要があります。  法令により求められる安全衛生管理体制は、事業所の業種や労働者の 人数によって異なりますが、主なものとしては、総括安全衛生管理者、 安全管理者、衛生管理者、産業医の選任が挙げられます。特に衛生管理者 については、業種にかかわらず常時使用する労働者の人数が50人以上 であれば、選任することが義務づけられています。 ここで問題になるのが、「常時使用する労働者の人数」の定義ですが、 これについては通達が出されており、日雇労働者、パートタイマー等も 含めて、常態として使用する労働者の人数を指しています。 つまり、正社員だけでなく、その事業所で働くパートやアルバイトも 含めて、常用労働者数をカウントする必要があります。 そのため、会社としては企業単位ではなく、本社や営業所ごとに 労働者の人数を把握して、それにあった安全衛生管理体制を構築する ことが求められています。  派遣労働者の人数のカウントについても通達が出されており、 派遣先については派遣労働者の数を含めて常時使用する労働者の数を 算出することになっています。 そのため、派遣労働者の人数を含めると事業所の総人数が50人以上と なるのであれば、衛生管理者を1人以上置かなければならないということ になります。
(2011年10月28日)